仙台雑煮
仙台雑煮(せんだいぞうに)とは
江戸時代末期から食されている仙台雑煮。椀からはみ出すほどに大きな焼きハゼとハラコ(イクラ)、仙台せり、おひきなの彩りが美しいハレの日の食事。
大根、人参、ごぼうを細切りにしてさっと湯通しした「おひきな」は、一食分に分けて外気にさらして凍らせる。こうすることで、より味が沁みやすくなる(温暖化の近年では、冷凍庫で凍らせるのが主流)。
出汁には、かつて松島湾で大量にとれたハゼを焼いて干したものを使用。この焼きハゼは、数匹が藁で連になって売られている。昔は焼きハゼ小屋がいくつもあったが、近年の不漁によって激減。そのため、焼きハゼは年々高価になっている。
また、阿武隈川に遡上してきたサケからとれたハラコも目を引くが、こちらも近年価格が向上し、全体的に見て仙台雑煮は高級になっていく一方である。
ちなみに、伊達政宗公の食していた雑煮はこの仙台雑煮ではなく、干しアワビに干しナマコ、ニシンの出汁の雑煮だったと記録されている。
年末の28日から30日にかけて大根、人参、ごぼうで「おひきな」をつくり、冷凍する。焼きハゼは大みそかから水につけて出汁を取る家庭もあれば、元旦当日に煮だす家庭もある。出汁がとれたら焼きハゼをとりだし、ずいき、おひきなを入れ、醤油など各家庭の味付けでととのえる。焼きハゼ、ハラコ、仙台せりなどで彩れば完成。
仙台市街地周辺では正月三が日はこの雑煮を食べるのが一般的である。
仙台雑煮の作り方
レビュー
レビューはまだありません。