ツガニ(モクズガニ)
ツガニ(モクズガニ)(つがに)とは
高知県の清流、四万十川や仁淀川で育つ「ツガニ」は、川の恵みが詰まった高級食材。上海ガニの仲間でありながら、独自の風味と調理法で地域の食文化を彩ります。秋が旬のツガニは、産卵のために川を下る時期が漁の最盛期。その濃厚なミソとジューシーな身は、多くの料理人や美食家を魅了してきました。
郷土料理の代表格「つがに汁」は、生きたままのツガニを粉砕して出汁をとり、なすやリュウキュウなどの具材を加えて仕上げる贅沢な一品。甲羅ごと使うことで、深いコクと香りを楽しめます。さらに、ツガニの旨味を炊き込んだ「つがにめし」や「つがにそうめん」も人気の料理。どれも、地元ならではの素材と技が光る逸品です。
ツガニの歴史は古く、高知では家庭料理として親しまれてきました。しかし、近年は漁獲量の減少や調理の手間から家庭で作られる機会が減少。これを補う形で、地域のイベントや飲食店では「つがに汁」が振る舞われ、地元の食文化を支えています。また、SNSや商品化を通じて全国にその魅力を発信する取り組みも進行中です。
ツガニ料理の最大の魅力は、その濃厚なミソの旨味。特に秋の解禁期間(8月1日~11月30日)は、産卵を控えたメスが脂の乗った絶品の味わいを提供します。地元では、しょうがや醤油で風味を調える工夫がされ、川の幸特有の香りを楽しみながら堪能できます。
高知の自然が育んだツガニは、味だけでなく文化や伝統も詰まった一品です。高知の秋の味覚を象徴する料理として、ぜひその魅力を堪能してください。
秋の味覚ツガニ(モクズガニ)漁の動画
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