小田原かまぼこ

職人の技が生み出す、ぷりぷり食感—小田原伝統の「かまぼこ」
小田原かまぼこ

小田原かまぼこ(おだわらかまぼこ)とは

神奈川県小田原市の名産品である「小田原かまぼこ」は、220年以上の歴史を持つ伝統の練り製品です。その起源は、江戸時代の天明年間(18世紀後半)に遡り、豊富な魚資源を活用した保存食として誕生しました。当時、参勤交代の際に小田原宿や箱根温泉に宿泊する侍たちの食膳には必ずかまぼこが並び、彼らもその味を楽しみにしていたと伝えられています。かまぼこは高級食材とされ、上級武士や裕福な商人たちの間で特に珍重されました。

小田原かまぼこは、良質な白身魚(グチ、スケトウダラなど)を主原料に、丹念に練り上げることで生まれるぷりぷりとした弾力が特徴です。この弾力は、小田原独自の製法によるもので、伝統的な「石臼引き」により生み出されます。手間をかけてじっくりと練り上げることで、なめらかな舌触りと上品な旨味を実現しています。

また、かまぼこは高タンパク質・低脂肪の食品として知られています。100gあたり約12gの良質なたんぱく質を含み、カルシウム、DHA、EPAも豊富に含まれています。お魚をベースに製造するため、ヘルシーで低カロリーな理想的な食品として、健康志向の方にも適しています。

食べ方としては、わさび醤油を添えてそのまま楽しむ「板わさ」が定番。また、炒め物や煮物の具材として活用すれば、料理の味わいに深みを加えることができます。日本酒との相性も抜群で、特に純米酒や本醸造酒などのすっきりとした味わいのお酒が、小田原かまぼこの繊細な旨味を引き立てます。

小田原かまぼこは、地域団体商標として登録されており、その品質と伝統は広く認められています。さらに、小田原市では「かまぼこ祭り」や観光客向けの「かまぼこ手作り体験」などのイベントが開催され、地域の文化と魅力を発信し続けています。小田原には「かまぼこ博物館」もあり、かまぼこの歴史や製法を学びながら、自ら手作り体験をすることもできます。小田原を訪れた際には、ぜひこの伝統の味を堪能し、その奥深い歴史と文化に触れてみてください。

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和食”かまぼこ”は こうして作られる(English)

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