けんちん汁
心も体もほっこり温まる、栃木の恵みが詰まった「けんちん汁」
けんちん汁(けんちんじる)とは
栃木県の郷土料理「けんちん汁」は、新鮮な根菜類と豆腐をたっぷり使った、心温まる汁物です。その起源には諸説あり、中国の精進料理「巻繊(けんちん)」が由来とされる説や、鎌倉の建長寺(けんちょうじ)で生まれた「建長汁」が訛って「けんちん汁」になったという説があります。いずれにせよ、野菜の旨味を活かした栄養満点の一品として、古くから親しまれてきました。 栃木県のけんちん汁には、だいこん、さといも、ごぼう、にんじん、しいたけ、こんにゃく、木綿豆腐など、バランスの取れた食材がふんだんに使われます。これらの食材には食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富に含まれ、特に冬の寒い時期には体を芯から温める効果があります。豆腐からは良質なたんぱく質が摂取でき、低カロリーでヘルシーな料理としても人気です。栄養バランスを考えながら、健康的な食生活を送りたい方にもぴったりです。 けんちん汁はそのままでも美味しくいただけますが、栃木県産の地酒と合わせるとさらに楽しめます。特に、軽やかな酸味とフルーティな香りのある純米酒は、野菜の甘みや出汁の旨味を引き立て、料理との相性が抜群です。また、うどんを加えた「けんちんうどん」も人気があり、地域の食文化をより楽しむことができます。 栃木県を訪れた際は、ぜひこの伝統的なけんちん汁を味わい、地域の歴史と食文化に触れてみてください。
けんちん汁の作り方
けんちん汁(けんちんじる)のレシピ(材料(4人分))
■材料
- だいこん300g
- さといも300g
- こんにゃく120g
- にんじん100g
- ごぼう50g
- しいたけ50g
- 豆腐1/2丁
- 煮干し10尾
- しょうゆ40mℓ
- 塩5g
- だし汁800mℓ
- 油大さじ6
■作り方
- 1 だいこんは、いちょう切りにします。にんじんは、半月またはいちょう切りにします。
- 2 ごぼうは斜め切りにし、水につけてアクを抜きます。
- 3 さといもは1cmくらいの輪切りにします。
- 4 しいたけは3~4つに切ります。
- 5 こんにゃくは一口大に切り、ゆでます。
- 6 ねぎは2cmくらいの斜め切りにします。
- 7 鍋に油を熱し、1~6までの具材を入れてよく炒めます。
- 8 豆腐も手でちぎって加え、炒めます。
- 9 十分に炒めたら、だし汁と煮干し(頭と内臓を取ったもの)を入れ、野菜がだいたい柔らかくなるまで煮ます。
- 10 しょうゆと塩を加え、さらに柔らかくなるまで煮ます。最後に、ねぎを入れて仕上げます。